ドルフィンセラピー(Dolphin Therapy)

ドルフィンアシステッドセラピー(Dolphin Assisted Therapy)

DTAとは?
DATとは?

イルカ介在療法 (Dolphin Assisted Therapy: ドルフィン・アシステッド・セラピー) のことを言い、ドルフィンセラピーやイルカセラピーとも呼ばれます。健康科学財団(以下、当財団とします)では頭文字をとって『DAT(ディーエーティー)』と呼び、動物介在療法(Animal Assisted Therapy: AAT)の一つとして実施しています。

DATでは疾患の治療を目的とするのではなく、人とイルカと自然の海との相互作用を利活用して人間の健康や成長・QOL(生活の質)の向上を目指すことを目的としています。

DTAの歴史
DATの歴史

約30年前にアメリカの児童心理学者が浮力をもつ水と知能の高いイルカを結びつけたことから始まります。その後、諸外国の研究者やセラピストによって自閉症などの発達障害、ベトナム戦争帰還兵の心的外傷後症候群(PTSD)、また学習障害や虐待等におけるリハビリテーションを対象に実施されてきました。

日本においては、1996年に初めて旧厚生省の研究班として昭和大学医学部小児科と我々がDATの研究に着手し、それ以降旧国立小児病院神経科と共同で発達障害やコミュニケーション障害を対象に取り組んできました。2001年からはDATの常設を開始し現在は年間を通して実施しています。

また近年ではイルカと一緒に泳ぐことが軽度うつ病の緩和に役立つ可能性があることが報告され、当財団でも2006年に名桜大学人間健康学部と共に成人のメンタルヘルス改善の研究を行いました。

DTAの特徴
DATの特徴

海に作られた生簀で行われるDATには動物介在療法の他に海洋療法(タラソテラピー)の効果が作用すると考えられます。

海洋療法とは健康増進や美容、機能回復のために海水・海辺の大気・気候などの海の要素を活用するもので、安定感が増加したり自信が回復するなどの精神心理面への効果や、睡眠感の改善、睡眠の質の向上などが期待されます。

一方、動物介在療法は動物との関わりから得られる様々な効果を治療やリハビリに役立てようとする心理療法で、動物がいることで安心感が生まれ不安やストレスが軽減されたりリハビリがスムーズに進むといった報告があります。また、動物との交流が精神的・肉体的障害を持った子どもたちのコミュニケーション能力を促すとも言われています。

これらの効果が複合的に作用して、普段はなかなか接することのないイルカとのふれあいを楽しみながら心身のリハビリテーションができる点がDATの大きな特徴と言えそうです。

プログラム

ドルフィンセラピー風景